2011年12月17日

TPP断固反対その4 ~アメリカの輸出戦略~

TPPについて野田総理や推進派がよく言っていることに、

「日本の輸出増大による景気回復」とか「アジアの成長を取り込む」とか

があるけど、それがそもそも嘘っぱちというか不可能なんだよな~。

まず、TPP交渉参加国9ヶ国をあげると、アメリカ・オーストラリア・

ニュージーランド・ブルネイ・シンガポール・マレーシア・ベトナム・ペルー・チリ

となります。(最近参加表明したカナダ・メキシコは除く)

これに日本を加えた10ヶ国のGDP(経済規模)を比較すると、

アメリカ67.2%  日本24.1%

オーストラリア4.4%  その他7ヶ国4.3%

ほとんどアメリカと日本で90%のシェアを占めてしまうのだよ。

今、失業率の高いアメリカは雇用確保が大問題で、はっきり言って殺気立っている。

格差デモも各地で起きてるし、オバマ大統領も演説で「JOBS!JOBS!(雇用!雇用!)」

を連呼している。

そのオバマ大統領は輸出増大による雇用創出をしきりに訴えている

ということは、アメリカはTPPを輸出増大戦略に使おうとしているということなんだよ。

先にあげた経済規模からいってアメリカの膨大な輸出を満たせるのは日本しかない。

他の国はアメリカからみて取るに足らない経済規模しかないし、最近参加表明した北米の

カナダやメキシコはすでにNAFTA(ナフタ=北米自由貿易協定)を結んでいるからアメリカ

にとっては関係がない(日本をおびき寄せるための客寄せパンダみたいなもの)。

つまりアメリカにとって狙いは明らかに日本であり、もし日本が参加しないならあんまり

意味がないし、それどころかTPPはアメリカにとってもやっかいなものになってしまう。

なぜならアメリカ以上の農業競争力をもつオーストラリアや賃金格安のベトナムが交渉参加

しているからだ。

つまり、アメリカは自国に日本からの輸出増大など認めたくない
し、逆に日本にバンバン輸出したいというのが本音


であるということ。

輸出というのはその輸出先国の雇用を奪って自国の雇用とする側面があるのは知っとくべきだ。

アメリカは自国が危機となれば、外国に対してなりふりかまわない国である。

アメリカは日本のTPP参加に関心がないみたいなそぶりをしているけど、

今までの露骨な外圧作戦を180度変えた、日本国民の反発を買わないようする新たな作戦

であり、完全にターゲットは日本だ。

「アジアの成長を取り込む」に関しては、TPPには中国とインドが入ってい
ない
んだから、まったくのデタラメとしか言いようがない。







Posted by 古恵良 元 (こえら はじめ) at 12:42│Comments(0)
 
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